レッスン環境

*お願い

通学型のレッスンでは先生のお家に伺ったり、教室に通うのとは異なり、ご自宅でのレッスンになります。
普段生活しているご自宅だからこそ、緊張感のあるレッスンを行える環境作りがとても大切になります。

◇ピアノについて

出張レッスンに伺う場合、
88鍵の電子ピアノ(ペダルが2本以上本体に内蔵されているもの)
アップライトピアノ
グランドピアノ
のいずれかをご用意いただきたいと思います。

*電子ピアノ・キーボードでのレッスンについて

キーボードでのレッスンをお断りしている理由について、アコースティックピアノとキーボード(電子ピアノも含)では楽器の差が大きすぎるからという事が挙げられます。
昔に比べると最近の電子ピアノ・キーボードは鍵盤の重さを調節できたり、アコースティックピアノに近づくべく目覚ましい進歩を遂げています。
しかし現在のテクノロジーをもってしても、アコースティックピアノの持つ音色・タッチにはまだほど遠いです。

ただ、なかなか昨今の住宅事情ではアップライトピアノ(縦型ピアノ)でさえ設置が難しいお家も多いかと思います。
そのため、ピアノ教室doremillでは電子ピアノはokとし、キーボードは×とすることにしました。
保護者様としては色々思うところがあるかとは思いますが、講師から言えることとしてはご自宅のピアノがアコースティックピアノの子の方が上達します。
しかし電子ピアノが必ず悪いわけではなく、夜中でも練習できたり、録音できたり、メリットももちろんあります。
発表会前にはどうやって欠点をカバーしていくか一緒に考えてレッスンを行います。

下記で電子ピアノとアコースティックピアノの違いについて詳しく説明しています。
電子ピアノでレッスンを受けられる際はご一読して頂けたらと思います。

◇どんなところが違うのか

①アコースティックピアノ(アップライトピアノ・グランドピアノ)と電子ピアノのタッチには大きな差があります
電子ピアノの鍵盤は電気のスイッチのようなもので、押すとホールで録音された綺麗なグランドピアノの音がセンサーに反応して鳴ります。
それに対してアコースティックピアノでは、一音一音に弦を叩くためのハンマーがついています。
そのハンマーが下から弦を叩くことで音がなるので、電子ピアノでの演奏に比べて鍵盤が重く、とても疲れます。
またそのハンマーはしっかりと押し込まないと空振り(エスケープメント)の状態を作り出してしまい、『音が抜ける』といわれる現象が起きてしまいます。

その他にもよく『音色が違う』と感じることはありませんか?
ピアノは押せば鳴る楽器ですが、押し方によって音色が変わります。
乱暴に押せば乱暴な音がしますし、綺麗に弾こうと思えば綺麗な音が鳴ります。
電子ピアノでは押すと録音された音(一音につき一種類)がなるので、音色を聞き分けたり弾き分ける練習はできません。

②弦は共鳴します
電子ピアノの子がアコースティックピアノを弾いたときによく、『音が大きい』と口にします。
ピアノは一つ音を鳴らすと、他の弦が共鳴し、倍音と呼ばれるいくつもの音が一緒に鳴っています。
そのため音量が大きく感じたり、響きにとても奥行きがあるように感じられるのです。
電子ピアノのみの演奏だとなかなかこの響きを聞き分けることができません。
ただし高機能の高価な電子ピアノだと偽の倍音が出るものも販売されているようです。
またペダルもこの響きの違いにより、電子ピアノで弾いていると濁っているように聞こえなくても、アコースティックピアノで弾くと濁ってしまい踏み方を変えることが多々あります。

③ピアノは不完全な楽器です
アコースティックピアノの高音と、低音を同じ力量で弾いてみます。
どちらが大きく聴こえますか?
答えは低音です。
アコースティックピアノは不完全な楽器のため、バランスが悪いです。
このバランスの悪さをカバーするために自分で左右のバランス聞き分け、左手だけを控えめに演奏したり、右手だけを大きめに演奏することが多いです。
しかし電子ピアノはとても綺麗に調整されているためバランスの悪さを知らず、左右同じ音量で練習してしまいます。

◇違いが大きいとなぜだめなのか

普段お家で練習しているピアノと、発表会などで弾くピアノの楽器の差が大きいと、いつも通りの実力を発揮することができません。
学校の音楽室や体育館に置いてあるのも大抵グランドピアノですよね?
みんなの前でちょっと弾こうとしてもうまくいかず、それが「つまらない」「もう人前で弾きたくない」といった負の感情に繋がってしまうのです。

*お部屋について

ご自宅でレッスンを行うお部屋にもお願いがございます。
お部屋や視界に入る位置におもちゃ等、何も物を置かないようにお願いいたします。
周りに物があると集中力が途切れてしまう事が見受けられます。
また座学を行ったり、楽譜を書くことがありますので、机などを用意して頂けますと幸いです。

集中して実りのあるレッスンを行えるよう環境作りをお願いいたします!